MEDIA SERVICE & PROMOTION DIVISION

メディア・プロモーション部

杉田 貴紀
TAKANORI SUGITA
メディア・プロモーション部長
名古屋市出身/1991年電通本社テレビ局配属→北京電通に赴任(北京で4年)→上海赴任(上海で2年)→2017年1月に電通本社ラジオテレビ局より電通沖縄へ出向

メディア・プロモーション部の仕事は、メディアと関係を深めメディアを熟知した上でクライアントの想定ターゲットに対してどのタイミングでどのような方法で伝えるかを考え抜いていく仕事です。何を大事にするべきか、東京本社から出向してきた杉田貴紀によるメディア・プロモーション部の心得と電通沖縄の面白さについての話。

QUESTION.

メディア・プロモーション部とは、どんな仕事をするところですか?

大きくわけると、ふたつの機能があります。
ひとつ目の機能は、クライアントの課題に応じてメディアのプランニングとバイイングを行うことになります。広告を「ラブレター」にたとえるとわかりやすいのですが、それが良いラブレターでも渡す相手を間違えたら何の意味もないですよね。ラブレターを渡す相手、つまりターゲットを間違えないように渡すことが大事です。また、どのタイミングでラブレターを渡すかも重要です。相手の家に午前3時に行ってラブレターを渡しても変質者と思われて受け取ってもらえません。どの場所で渡すかということも検討すべきことです。公衆の面前や駅のホームで、他に同級生がいる中で、相手に渡そうとしても、恥ずかしくて受け取ってもらえない可能性もあります。伝える方法もしかり、CDで渡そうとしても相手がCDプレイヤーを持っていなかったら聴くことができない。また、予算が多いからといって、ヘリコプターからラブレターをバラ撒けばいいかというと、そういう効率の悪いことをすることはお金を無駄遣いすることになります。5W1Hを総合的に考えてプランニングし、適切なメディアをバイイングするというのが、メディア・プロモーション部の重要な仕事のひとつです。
そして、ふたつ目の機能は、いかに電通沖縄オリジナルなメディア商品を開拓するかです。沖縄のマーケットで意味のある効果的なメディア商品を開発することで競合他社と自社との差別化を図ることです。たとえば、バスケットボールのBリーグで活躍している琉球ゴールデンキングスの試合中継は地元で視聴ニーズがあると考え、電通沖縄が番組制作費や電波料のリスクを取って中継内の一定の広告枠を保証することで放送を実現させています。その結果、キングスの生中継が年間8試合、琉球放送と沖縄テレビで見られることは地元にとって意味のあることですし、キングスがもっとポピュラーな存在となり多くの視聴者がますます期待できるようになれば、オリジナルなメディア商品として更なる価値を持つことになります。このように、電通沖縄がリスクを背負いながらも、新しいメディア商品を開拓していくのも大事な仕事のひとつです。

QUESTION.

メディア・プロモーション部のそのふたつのアクションのために、
どのような姿勢で仕事をしているのですか?

テレビやラジオであれば、番組改編期にどんな新番組ができるのか、あと、媒体社の創立何十周年というキリの良いタイミングにおいては周年に合わせた企画が通常立ち上がります。媒体社の考えている企画に対してアドバイスすることで、クライアントにとって魅力あるものにし、また、クライアントが協賛したくなるような企画に仕上げることで、媒体社、クライアントとともにウィンウィンな構図をつくろうと心がけています。我々はクライアントを担当している営業と日々近い関係にあるので、この企画はどのクライアントにフィットするのか、あらかじめ営業と打ち合わせした上で媒体社とクライアントをブリッジすることが可能です。お互いのやりたいことをうまくつなげていくということですね。
そのためには、情報をいかに収集するかということとコミュニケーションの力が大切になってくると思います。大事なことは、営業を通してクライアントの情報を日頃聞き、どういう課題があるのか理解した上で、メディアからもたくさんの情報をなるべく早くキャッチする。その上で、それぞれの事情に合わせてどういうセールスができるのかやり取りを重ねることが部の機能として必要とされています。

QUESTION.

実際、このチームで手がけられた仕事について教えてください。

ガレッジセールのゴリさんこと、照屋年之監督作品『洗骨』のプロモーションを電通沖縄で担当しました。この映画は、よしもとクリエイティブ・エージェンシー様と映画配給会社のファントム・フィルム様が制作した映画なのですが、最初この映画のタイトルを聞いたとき、骨を洗うというイメージに対して観に行くのはちょっと厳しいなぁと私自身抵抗感を覚えました。映画タイトルに加え、告知フライヤーの裏面にはお棺の中にお母さんが入っている写真があり、以上の要素から映画を観てもらうためには相当高いハードルがあると想像していました。しかし、映画の担当者の方が自分の言葉で映画の感動的なシーン、魅力について熱く語るのを聞くうちに、ぜひ自分も観てみたいと気持ちを動かされることになりました。実際に観てみると非常に良い映画でしたから、一般の人たちにいかに映画の魅力を伝えるかという点が一番の鍵でした。

QUESTION.

そこから沖縄の人たちに「届く」アイデアとして何をしたのですか?

限られた予算の中で「映画の魅力を伝えるメディアをどうするか」をまず考えました。電通沖縄で行っているメディア調査でも明らかですが、沖縄の人はラジオを日常よく聴くということがわかっています。またラジオ広告について肯定的に受け止めていることもわかっています。そこで、沖縄のリスナーに対して影響力のあるラジオパーソナリティーのひーぷーさんと柳卓さんに実際に映画を観てもらい、ご自分の言葉で映画に対する感想を語ってもらいました。そのお言葉の内容をラジオCMとして編集し放送するとともに、ご自身の番組の中でも映画の魅力について語ってもらいました。
ラジオと並行し、県内の著名人、文化人や一般の人たちにも試写会で映画を観てもらい、新聞のラテ欄(ラジオ・テレビ欄)に15日間連続で15人の方の映画に対する感想を掲載しました。
映画会社が「いい映画ですよ、感動の大作ですよ」と言うのではなく、観た人がそれぞれの視点で映画の魅力や感じたことを伝えていく、等身大で映画を語ってもらうことで、お仕着せでない伝わり方ができたのではないかと思います。お陰様で県内6週連続興行収入トップ、沖縄県で5万5千人を動員する大ヒットとなりました。
映画「洗骨」プロモーション|DENTSU OKINAWA INC. | 電通沖縄

QUESTION.

部署として大切にしていることは何ですか?

クライアントの課題に応じてメディアをニュートラルに考えることが一番大事だと思っています。クライアントの与件で使用する媒体がテレビや新聞と決められていても、言われたことを右から左にやるのではなく、与えられた前提を疑い、考え抜いて真に相応しいメディアは何かを提案することが大切と思います。
そのためには、メディアを熟知している必要があります。それぞれのラジオ番組のパーソナリティーとそのリスナー像はどんな感じなのか、ローカル制作の情報番組でタイアップするとした場合にどのようなやり方があるのかなどなど、特徴を全部わかった上でベストなものを選択し提案することが重要です。
もうひとつ大切なのは、交渉力です。日頃からメディアの担当者と関係をしっかり築き、「電通沖縄の君となら一緒に組んでやってみよう」と思ってもらえるような信頼関係の構築が大事です。そのためには、会えば会うほど、ではないですが、日頃の接点が必要ですし、その接点を通じて相手を理解することが欠かせません。メールや電話だけではなく、Face to Faceのコミュニケーションは大事にしたいです。
あと、もうひとつ大事にしていることがあります。我々の仕事としてクライアントに喜んでもらうことはもちろん大事ですが、一方で出稿したメディアにも喜んでもらい、またそのメディアに接した視聴者、リスナー、読者が喜ぶという「三方よし」の仕事にできれば、みなハッピーですし、そんな仕事を心がけたいと考えています。皆さまに喜んでもらってビジネスになるというのが理想だと思います。誰かだけが喜び、誰かが悲しむような仕事になっては意味がないと思っています。そのバランスはいつも大切にしたいです。

QUESTION.

メディア・プロモーション部がこれから必要とする人材について教えてください。

「Think」という弊社の企業スローガンの通り、私たちの仕事は考え抜くことが必要です。いろんな物事に興味を持ち、考え抜き、壁にぶつかったときにはいろいろな人に相談して新たな気づきをもらいながら課題解決に向かっていかなくてはなりません。考え抜いて実行していくことが楽しいと思える人、課題を様々な角度から見ることができ、ユニークな解決策を見つけられる人は向いていると思います。
また、メディア・プロモーション部の仕事において大事なのは、様々な人々と「Link」していくことです。人とのつながりを大事にする。つながらないことには、正しい情報把握はできないですし、新しいことを起こそうと思っても双方に信頼関係がなければ、新しいことにチャレンジできないですよね。個人のパーソナリティーとしてどんな人とも面白くつながっていけるようなところが必要だと思います。
仕事と全然関係ない人々とつながっていくのも良いと思います。それは後になって意味を持ってくるかもしれないし、いつか点と点が線になってつながっていくかもしれません。「Link」を楽しめるような人、人とのご縁を大事にする人は向いていると思います。

QUESTION.

電通沖縄だからこその魅力とは何だと思いますか?

電通沖縄は地元資本が中心となってできた会社ですが、電通グループの一員でもあります。そのグループの中心である電通本社には全国の様々な企業がクライアントとしてあり、様々な課題と解決策の宝庫です。条件の異なる様々な課題があるからこそ、課題に応じて多様な解決策を見出す必要があり、そのために様々な独自のリサーチを行い、独自のツール開発を行っています。電通本社にはあらゆる課題解決の事例が揃っており、その知見を利用しながら沖縄のクライアントの課題解決に臨めるという部分は、他の沖縄の広告代理店にはない電通沖縄の強みだと思います。
現在、電通沖縄には、本社より出向してきた社長、常務、ECDと私の4名がおり、それぞれの人脈で社内社外とつながっています。その結果、難しい課題に対応する場合、それぞれの人脈の中から適切な解決策に向けて先進事例や知見を取り出してくることができます。また場合によっては、その分野をよく知っている人を内地から引き込んでプロジェクトに関わってもらうこともできます。
現在沖縄はインバウンド観光客が1千万人に届こうかというところまで来ています。海外からの観光誘客という観点でも、電通沖縄は貢献できると思います。
電通イージスネットワークは世界の広告代理店グループのトップ5社のひとつであり143カ国に4万5千人の社員を有しています。電通グループの世界とのつながりを活かした仕事ができるのも電通沖縄の魅力と思います。

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